太陽光発電のメリットとは?デメリットや後悔しないためのポイントも

この記事では、太陽光発電のメリット・デメリットなどを詳しく解説します。

電気代が年々高騰しているため、節約手段として太陽光発電を検討している人は少なくありません。しかし、メリットはなんとなく知っていても、太陽光発電にどのようなデメリットがあるかわからず、導入に踏み出せない人も少なくありません。

この記事では、太陽光発電の導入で後悔しないためのポイントも解説するので、検討中の人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

【この記事でわかること】
●  太陽光発電のメリット
●  太陽光発電のデメリット
●  太陽光発電の導入で後悔しないためのポイント

そもそも太陽光発電とは?

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池によって直接電気に変換する発電方法で、再生可能エネルギーの代表的な発電システムの1つです。

太陽光発電が電気代を抑えられることや環境にやさしいことを知っている人の中でも、どのような仕組みで発電しているかを知っている人は多くはないでしょう。

ここでは、太陽光発電の仕組みを解説します。

太陽光発電の仕組み

一般的に家庭で利用される太陽光発電は、住宅の屋根に太陽光発電のパネルを設置し太陽光を電気に変換します。変換した電気は家庭で使用できます。

太陽光発電を設置するためには、太陽光発電のパネルだけではなく、太陽光を電気に変換するパワーコンディショナーや分電盤、配線関連の設備も必要です。

パネルは屋根に設置するため、生活スペースの中で場所を取ることはありません。

太陽光発電を住宅に導入するメリット

ここでは、太陽光発電を住宅に導入するメリットを説明します。

  • 電気代が抑えられる
  • 電気代が高騰しても影響を受けにくい
  • 再エネ賦課金が抑えられる
  • 発電した電気を売ると収入になる
  • 停電時でも電気を使える
  • 再生可能エネルギーで環境にやさしい
  • 省エネ基準を満たした新築住宅は住宅ローン控除が適用される

上記のメリットを詳しく解説します。

電気代が抑えられる

太陽光発電で電力を創り家庭で使用するため、電力会社と契約して使用する電力量を少なくして電気代を節約できます。

電気代をどれほど節約できるかは太陽光発電で創られる電気量によって異なり、太陽光発電の電気量は屋根の向きなどに大きく影響されます。

近年の太陽光発電は自家消費型が多く家庭での使用がメインであるため、太陽光発電の導入は電気代の大幅削減につながるでしょう。

電気代が高騰しても影響を受けにくい

太陽光発電を導入することで、電気代が高騰しても影響を受けにくくなるというメリットがあります。

電気代は、世界的な資材高騰や原発稼働停止などで年々上昇しています。光熱費の家計負担が増加しているため、電気代の節約を検討する家庭が増えているのが現状です。

太陽光発電を利用すると、自家発電した電気が使用できるので、発電・使用する電気量によっては電力会社が供給する電気を使わずに済みます。

電気代高騰の影響が少なくなる点は、自ら電気を創る大きなメリットといえます。

再エネ賦課金が抑えられる

電力会社が供給する電気の使用量が減少するため、再エネ賦課金が抑えられるでしょう。再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーによる買取コストの一部を消費者が負担するものです。

電力会社に支払う電気代には再エネ賦課金が上乗せされています。使用した電気代と合わせて再エネ賦課金を支払うため、電気会社に支払う金額は増えています。

太陽光発電を導入して自ら創った電気を使用すれば、さまざまな負担が上乗せされた電力会社の電気代を払う必要がありません。

発電した電気を売ると収入になる

発電して余った電気を売れば収入になる点も、太陽光発電のメリットです。

太陽光発電で発電された電気を家庭で使い切れなかった場合、そのままでは電気を蓄電できません。使い切れなかった電気がある場合は、電力会社が買取してくれます。

太陽光発電で創られた電気の買取は、国が定めた単価で10年間と決められているので、創り過ぎた電気が収入となる点も、太陽光発電導入のメリットといえるでしょう。

停電時でも電気を使える

太陽光発電を導入すれば、災害時などに停電しても電気を使用できます。

太陽光発電と同時に設置されているパワーコンディショナーで、停電時でも自立運転し電気を利用できる仕組みになっています。

あまり大きな家電製品の使用はできませんが、スマホの充電やレンジなどは使用できるので、停電時の大きな助けになるでしょう。

再生可能エネルギーで環境にやさしい

太陽光発電は再生可能エネルギーで環境にやさしい点も、大きなメリットです。

現在、国内で創られる電気の8割程度は火力発電によるものです。火力発電のデメリットにCO2排出量が多い点が挙げられますが、太陽光発電はCO2を排出しません。

太陽光発電が増えるとCO2排出量が抑えられ環境にやさしい電気を使える点が、太陽光発電導入の長所の1つです。

省エネ基準を満たした新築住宅は住宅ローン控除が適用される

2024年1月以降、新築住宅が住宅ローン控除を受けるためには、太陽光発電を導入するなどによって省エネ基準に適合していることが必要になります。

令和4年度の税制改正により、2024年1月以降に建築確認を受けて新築された住宅は、省エネ基準に適合することが住宅ローン減税の必須要件となりました。

また、以下の表の通り、住宅の省エネ性能に応じて住宅ローン控除の借入限度額も変更されます。

<住宅ローン控除の借入限度額>

2023年 2024年 備考
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
5,000万円 4,500万円
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 3,500万円
省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円
省エネ基準に適合しない「その他の住宅」 3,500万円 0円 2023年末までに建築確認を受けた場合、2024年も借入限度額は2,000万円

※参考1:住宅ローン減税|国土交通省

新築住宅に太陽光発電などの省エネが可能な設備などを導入して省エネ基準を満たせば、住宅ローン控除が受けられる点はメリットです。

※参考2:住宅ローン減税、24年からどう変わる?|日本経済新聞

※参考3:住宅ローン減税、新築2割対象外も 24年に省エネ厳格化|日本経済新聞

太陽光発電を住宅に導入するデメリット

ここからは太陽光発電を住宅に導入するデメリットを解説します。

  • 初期費用が高い傾向にある
  • 発電量が安定しない
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • パネルによっては屋根への負担が大きい

上記4つのデメリットをそれぞれ解説します。

初期費用が高い傾向にある

太陽光発電の設置で電気代を節約できますが、設置などの初期費用が高い傾向にある点はデメリットの1つです。

設置にかかる初期費用は、一般的に100~300万円程度です。補助金などを利用すれば設置費用を軽減できますが、それでもまとまった自己資金が必要になります。

近年では、初期費用がかからない導入方法があるので、まとまった資金がない場合は初期費用を抑えられる設置方法を検討しましょう。

発電量が安定しない

太陽光発電は、名前の通り、太陽光を電気に変換する発電方法です。晴天時に十分に力を発揮しても、曇天時や雨天時には想定していた量の電力を創れない場合があります。

また、屋根の向きや地域の日照量でも発電できる電気の量は異なるので、安定供給に不安が残ります。

定期的なメンテナンスが必要

太陽光発電に必要な設備には、定期的なメンテナンスが必要です。

太陽光発電を利用するには、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどのいくつかの設備を設置します。

これらの設備は経年劣化してしまうため、メンテナンス費用がかかります。

点検やメンテナンスは定期的に行うことが義務付けられているので、これらの費用も設置時に計算しておかなければなりません。

パネルによっては屋根への負担が大きい

太陽光発電を導入するときには、屋根に太陽光パネルを設置する必要があります。

屋根の広さにもよりますが、パネルの重量は一般的に200~300kg程度の重さです。

築年数の経過した住宅の場合、パネルの重さに屋根が耐えられないおそれがあります。

設置できたとしても、パネルの重量で屋根に大きな負担がかかるケースが考えられます。

パネルの重さも、太陽光発電導入のデメリットとして挙げられるでしょう。

太陽光発電を導入する際に後悔しないためのポイント

メリット・デメリットを踏まえた上で太陽光発電の導入をする際に、後悔しないために気をつけたいポイントを解説します。

  • 天候などのリスクを把握しておく
  • 補助金を活用する
  • PPA(電力販売契約)モデルやリースを利用する
  • 蓄電池と合わせて導入する
  • 太陽光発電が標準仕様のハウスメーカーを選ぶ

上記5つのポイントをそれぞれ見ていきましょう。

天候などのリスクを把握しておく

前述の通り、太陽光発電の発電量は天候に大きく左右されます。

太陽光発電の発電量は最大量で表示されていますが、実際は設置する地域の日照量や屋根の向きなどで大きく異なるので、注意が必要です。

太陽光発電設置前に、地域の日照量や設置する屋根の向きなどを把握し、どの程度の発電量になるかを予め少し厳しめに計算しておきましょう。

補助金を活用する

太陽光発電は環境にやさしい発電方法であるため、行政も太陽光発電パネルの設置には前向きです。

地域の自治体によって異なりますが、太陽光パネルの設置に補助金を出している自治体は多くあるので、自治体のホームページなどから補助金の有無や要件などを確認しましょう。

PPA(電力販売契約)モデルやリースを利用する

初期費用がかかってしまうデメリットを改善する方法として、PPA(Power Purchase Agreement)の利用が効果的です。

PPAとは、電力購入契約のことを指します。PPAの事業者が無料で屋根に太陽光発電設備を設置し、住宅所有者は太陽光を設置したPPA事業者から電気を購入して使用します。

電力会社に払う電気代と比較して電気代が安ければ、お得に太陽光発電を利用できるでしょう。

また、太陽光発電の設置にはリース利用が可能です。長期間の契約が前提となりますが、毎月リース代を支払うことで、まとまった資金が必要なくても太陽光発電の設置ができます。

蓄電池と合わせて導入する

太陽光発電を導入する際は、蓄電池と合わせて導入することも検討しましょう。蓄電池を設置すると、太陽光発電で創った電力を一定期間蓄電できます。

近年では売電価格が下がっているため、蓄電池を利用して家庭電力に使用したほうが経済的なメリットにつながるケースが多いといえます。

蓄電池があると、災害時の長時間の停電時にも電気が使えるので、災害対策としても効果的です。

太陽光発電が標準仕様のハウスメーカーを選ぶ

太陽光発電が標準仕様のハウスメーカーを選ぶこともおすすめです。

近年では太陽光発電を標準仕様にしているハウスメーカーが多く、実績を持つハウスメーカーが設置する太陽光発電であれば安心感が増すでしょう。

また、太陽光発電が標準仕様のハウスメーカーなら、メンテナンス時に住宅部分と太陽光発電部分を合わせてメンテナンスできるため、費用が安くなる場合があり非常に便利です。

アラセンハウスは、太陽光パネルが全棟標準搭載です。省エネ性の高い機器や照明なども取り付けることで、家で消費するよりもさらに多くのエネルギーを創ることが可能です。

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太陽光発電を導入した際の収支を実際にシミュレーション

ここからは、太陽光発電を導入した際の収支を実際にシミュレーションしてみましょう。

前提となるモデルケースは下記の通りです。

【条件】
● 発電性能:5kW
● 毎月の電気代:20,000円

東京、熊本、大阪、北海道でシミュレーションした結果を下記の表にまとめました。

設置費用の目安 節電による収益 売電による収益 償却期間
熊本 1,335,000円(税込) 6,881円/月 5,620円/月 9年
大阪 1,335,000円(税込) 6,668円/月 5,200円/月 10年
東京 1,335,000円(税込) 7,189円/月 5,277円/月 9年
北海道 1,335,000円(税込) 6,974円/月 5,782円/月 9年

設置する屋根の向きによって発電量は異なりますが、一般的な事例を基にしたこのシミュレーションでは、9~10年程度で設置費用が回収できるとわかります。

補助金などを利用すれば、さらに償却期間が短くなるでしょう。

熊本県で太陽光発電を検討するならアラセンハウスがおすすめ

前述の通り、太陽光発電の設置で後悔しないポイントの1つは、太陽光発電を標準仕様にしているハウスメーカーを選択することです。

熊本県で太陽光発電を検討する場合、アラセンハウスの省エネ住宅がおすすめです。

アラセンハウスがご提案する住宅は、断熱性能を高めた省電力の仕様であり、使用するエネルギー量を減らせます。さらに、太陽光発電などで自らエネルギーを創り、エネルギー収支を”ゼロ”にできる住宅を標準仕様として提供しています。

熊本県で太陽光発電を導入したい人は、アラセンハウスの省エネハウスを利用すると光熱費を抑えながらも快適な暮らしを実現できるでしょう。

アラセンハウスで住宅について相談する】

太陽光発電に関するよくある質問

ここでは、太陽光発電に関するよくある質問を紹介します。

  • 太陽光発電が広く普及していない理由は?
  • 太陽光発電で挙げられる課題は?
  • 結局のところ太陽光発電の導入はやめたほうがいい?

上記3つの質問にそれぞれ回答します。

太陽光発電が広く普及していない理由は?

太陽光発電が広く普及しない理由として、初期費用の高さが挙げられます。太陽光発電を設置したくても、自己資金が足りず設置を諦めるケースが多いのが現状です。

少しずつ初期費用が下がり設置する住宅が増えると、さらに初期費用が安くなる可能性があります。

また、売電価格が年々下がっている点も、太陽光発電が普及しない要因の1つです。2009年の売電価格は1kWhあたり48円(税込)でしたが、2019年には24円(税込)まで下がっています。

ただし、近年では蓄電池の利用などで売電せずとも効率的に活用できるようになったため、今後の普及は期待できるといえます。

太陽光発電で挙げられる課題は?

太陽光発電の課題として、自然災害で太陽光パネルなどの機器が破損したり経年劣化したりすると、発電量が低下する点などが挙げられます。

前述の通り、初期費用が高い点や売電価格が減少している点なども大きな課題です。しかし、蓄電池により電気の蓄電が可能になるなど、太陽光発電に関連した技術も発達しています。

技術革新で解決できる課題もあるので、これらの課題と技術革新の現状も理解しておく必要があります。

結局のところ太陽光発電の導入はやめたほうがいい?

太陽光発電の導入を「やめたほうがいい」とは、一概にいえません。

導入をおすすめできる場合の特徴として、日照量が高い地域に住んでいる場合や屋根が南向きにある場合、電気を多く消費する場合が挙げられます。

一方で、導入がおすすめできないケースとして、築年数が古く屋根の強度に不安があるケースや、日照量が低い地域に住んでいる場合、あまり電力を消費しないケースなどが挙げられます。

導入を進める前に、シミュレーションなどを用いて償却期間を計算しましょう。

太陽光発電は自分にとって必要かどうかを判断し検討しよう

太陽光発電は、環境にやさしく電気を使用できるため、再生可能エネルギーを推進している日本において重要な発電方法だといえます。

太陽光発電にはメリットが多くありますが、反対にデメリットも存在します。太陽光発電の初期費用や売電価格、メンテナンス費用を基に、自分に合っているかどうかを分析しましょう。

熊本県で太陽光発電を導入するなら、太陽光発電を標準仕様にしているアラセンハウスがおすすめです。導入を検討している人は、お気軽にアラセンハウスにお問い合わせください。

断熱性能が向上された住宅で自ら電力を創ることで、使用する電力よりも供給できる電力が多くなるでしょう。

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